Summer vacation in Norway ノルウェーの夏休み

・ノルウェー人たちは、3週間くらい夏休みを取るのが一般的なようです。研究者は一般に休みの間も(あるいは、授業や会議がない休みこそ張り切って)データ解析をしたり、論文執筆をしたり、メールのやり取りを続けたりするものという認識でしたが、ノルウェーでは山小屋や農場に行ってメールも完全に遮断するような真の休みを取る研究者も一定割合でいます。 私はといえば、アメリカでのポスドク時代の仕事で、まだ論文発表できていないものがあるので、それらを進めたりしていました(バッファローでおこなった投稿中のものが二個と、シカゴでおこなった執筆中のものが一つあります)。全く仕事をしない週間も作ってみたい気もしますが、締め切りたちが気になってなかなか踏ん切りが付きません。日本の学会や国際学会も夏にあったりします。タイミングを見計らって、えいやと休みを取るべきなのかもしれません。


・8月になり、博士課程第一期生の学生さんがやって来ました。彼女は精神的に非常に成熟していて、とてもモチベーションが高く、しっかり自律的に研究をしてくれるので感心します。こちらも指導の仕方を手探りで学びつつあります。どの分野でもそうなのかもしれないのですが、ゲノム解析技術の進歩がめざましいため、研究においても、授業においても、自分が学生時代には習っていないこと(数年前に現場で習得したこと・現在も習得しつつあるようなこと)を教えています。

 現在は実際に仕事場に行って会議などを行うことが多くなっていますが、一方で、学部の新入生たちが群れをなしてイベントを行っているのを見ると、感染状況が少々心配になります。




・9月からまた修士学生向けの新しい授業が始まります。授業は基本的に多くの教員が少しずつ教える形式なのですが、今回リニューアルして、よりインタラクティブな形式(二時間の前半を講義、後半を実習)にしようという計画になっています。春の授業は学生が12人でしたが、今回の授業は80人くらい予想されるとのことで、スムーズに運ぶような、なおかつ学びごたえのある実習を用意しないといけません。




ところで、ノルウェー生命科学大学で修士号を取得すると、「マスターリング」という指輪を入手できるようです。魔術が使えそうなデザインです。(画像: Kristina Stenløkk



・驚くべきことにResearch Council of Norwayの大型研究費の申請が通ったので、もうひとり博士学生を選考しています。杜撰な応募がたくさん来たという前回の苦い経験(一般的な現象のようですが……)を踏まえ、なるべく真に熱心で適性のある人を早期に見極められるよう、研究プロジェクトのキーになるコンセプトの説明や、プログラミングなどいくつかのタスクを用意しました。従来の履歴書と応募動機だけだと、「何でもできます」という人が、真にプロジェクト内のタスクを遂行できるかどうかわからないためです。初めはなかなか質のいい応募がなかなか来ずヒヤヒヤしましたが、どうやら、締切日近くになってよく練られた応募が来る傾向にあるようです。いずれにせよ、最終的に雇えるのは一人なので、しばらくこのやり方で様子を見てみます。面接には労働組合の人たちも同席し、不適切な質問が行われないかを監視します。


・先日、広島に原爆が投下された8月6日に合わせた平和祈念式典が、住んでいる街で開催され、80人くらい人が集まりました。日本に何らかの深い関わりがある人も、十人くらいいたかと思います。日系の若い女性がオーガナイズしていて、ノルウェーのいくつかの都市で式典を行っているようです。ところで現在(8月下旬)、気温は朝7度、日中17度くらいです。





・着任したときから楽しみにしていた、「森に入ってベリーを摘む」というノルウェーの夏の醍醐味(らしい)を試してみました。ラズベリーは見つかりましたが、ブルーベリーだと思ったものは別の種だったらしく、非常に苦い味がしました。来年の夏にまたもう少し探索してみたいです。(8/22/2021)