受賞と一時帰国/Award ceremony in Japan

 JST(科学技術振興機構)と駐日ポーランド大使館によるマリア・スクウォドフスカ=キュリー賞を受賞しました。正直な応募動機は、外国で研究をしていると、日本のコミュニティから少し取り残されているように感じて、少々寂しかったからです。たとえば、研究成果を日本のプレスリリースに載せて欲しいといっても、海外所属だとシステム上できないとのことでした。面接ではこんなに有名な人たちと話せるなんてラッキーだなぁ、などと思っていました。JSTが旅費を支給してくださって、一週間弾丸帰国しました。入国の際は便利なアプリができたという話でしたが、72時間前の日本様式での検査結果とワクチン証明を事前登録しておいても、結局のところ同じ書類とアプリを何回も日本のさまざまな窓口に提示しないとならず、成田空港での検査も含めてかなり時間がかかりました(ノルウェーに戻るときは特に何もありませんでした。)。もう少しこれが楽になると、外国人研究者や留学生が入りやすくなるだろうと思います。



授賞式の様子(右端が筆者) (by the Embassy of Poland in Japan)



 授賞式はポーランド大使館で行われました。政治家、皇族、大使の方や、通訳や報道陣の方がいらっしゃって、普段の学術的な会合とはずいぶん違う、「式典」といった雰囲気が新鮮でした。高円宮妃久子殿下のスピーチが素晴らしく、学問を志す女性の苦難の歴史から、この賞がどんなに女性・女子学生を勇気付けるものかといった点がしっかりと筋道を立ててハイライトされていました。選考委員の方は皆しっかりと議論を重ねて選考してくださったことが伺えて光栄で、特に、産業界でエンジニアとして活躍する女性が興味を持ってくださったのが嬉しかったです。また、気になるポーランド料理のご馳走で印象的だったのは、きゅうりとカリフラワーのスープ、牛肉のワイン煮込みのきのことプルーン添えなどです。


 翌日はJSTで、受賞講演とパネルディスカッションがあり、他の受賞者の方と交流を深めることができました。こちらの方は馴染みのある学問的なイベント、という雰囲気でした。JST人財部ダイバーシティ推進室長の渡辺美代子さんが、とても優しく力強く励ましながら議論をリードしてくださいました。受賞者の専門分野は数学、宇宙物理学、疫学と幅広く、また、進路や専門分野を選んできた経緯もそれぞれでした。感染対策のために透明パネルで仕切られた「パネルディスカッション」によって、おのおのが研究を進めていく動機や課題などについても議論しました(あとでJSTさんが動画を配信してくださるとのことです)。


 二年と少しぶりの一時帰国で、上野がきれいになっていて驚きました。また、渋谷にたくさん新しい建物がありました(渋谷ストリーム、渋谷ヒカリエ、渋谷スクランブルスクエア、渋谷フクラス)。ヒカリエは知っていましたが、フクラスがどうしても覚えられません。ふくら雀と関係があるのでしょうか? 日本はもののバリエーションが豊富で、コンビニエンスストアが真にコンビニエント(食べ物だけでなく、靴下やシャンプーやボールペンやはさみなどいろいろなものが売られている)のが素晴らしいと思います。100円ショップにあるような細々した便利なものを、いかにノルウェーで手に入れるかを開拓したいと思います。